2023-06-08 :-(
_ 管理や報酬と結びついた目標は“チート”を誘発する モラルを崩壊させない「目的ベースの目標設定」のやり方 - ログミーTech
目的って何かというと、(スライドに記載している)これはgoo国語辞典(から引用してきたもの)ですね。良いサービスだと思います。「実現しようとしてめざす事柄。行動のねらい。めあて」「当初の目的を達成する」「目的にかなう」みたいな感じで、最終的に達成したいことが目的ということになります。
一方で目標は何かというと「そこに行き着くように、またそこから外れないように目印とするもの」「島を目標にして東に進む」。あとは「行動を進めるにあたって、実現・達成をめざす水準」「目標を達成する」とか「月産5,000台を目標とする」とか「目標額」ということで、辞書的な定義では目的を達成するための手段だと言っているわけですね。
「利益は、個々の企業にとっても、社会にとっても必要である。しかしそれは企業や企業活動にとって、目的ではなく条件である」と言っています。利益は別に目的ではなくて、企業存続のための条件に過ぎないということですね。「企業の目的の定義は1つしかない。それは顧客を創造することである」と。「企業とは何かを決めるのは顧客である」と言っているわけです。
「じゃあ個々の目標ってどんなのがいいんだっけ?」 大事なのはRelatedです。関連性があるほうが重要で、上位の目的、部門とかチームの目的とどう関連性があるかが切れているとまずいということになります。
グッドハートの法則というものが発動するわけですね。これは有名な法則で、「管理のために用いられる測定はすべて信頼できない」と言われている法則です。言い換えると、「測定して、それをベースにして報酬が与えられるようなものは全部改ざんされる。もしくはハックされる」ということですね。
関連性がないとどうなるかという話をしたいんですが、関連性がないとビルドトラップと呼ばれるものに陥ります。ビルドトラップとは何かというと、組織がアウトカムではなくて、いわゆるアウトプットで成功を計測しようとして行き詰っている状況のことです。実際に生み出された価値ではなくて、機能の開発とリリースに集中してしまっている状況のこと。これをビルドトラップだと言っています。 よくあるビルドトラップ的な指標でいうと、作った機能の数とか、リリースの回数とか。あとは「何月何日までにリリースします」みたいな目標。あとは「プロジェクト自体を終わらせます」みたいな目標とか、書いたコードの量とか、クローズしたチケットの数とか。
期末になって、覚えていなかった目標をファイルサーバーの奥底から引っ張り出してきて、「あぁ、こういう目標を書いていたな。やばいな」とかになるのがまずくて。自分が頭の中に頻繁に叩き込んでいて、それを上司との1on1とかの中で最低でも月1回ぐらいは「どういう状況で、この目標は今でも有効なのか」「有効だとしてこのままいったらどうなんだ」「リスクはあるのか、ないのか」「もっと重要な目標はないのか」みたいなことを検査しておかないといけないです。
定量的(目標)だけにフォーカスするのは無意味です。企業とか組織の目的は、顧客との価値交換システムを構築して維持することです。目標自体が目的とどう関係あるかを説明できないとまずいよと。なので、SMARTの中でもMeasurableよりもRelatedのほうが重要で、関連性がないとビルドトラップになります。